バレエ脳なので…
しばらくブログを書くのに気負い過ぎていたことに気づいたので、ちょっと気楽に思っていることを綴ってみようと思います。
これまでもデニス・テンくんの踊りのセンスについて熱く語ってきたように、自分は基本的にバレエ脳です。
そのため、音楽に合わせて身体を動かす類のものに対しては、ついバレエ的な視線で見てしまう癖があります。
職場で毎朝行うラジオ体操(デスク周りで行うので動き控えめ)でさえ。
「Aさんは踊りのセンスがありそう」、「Bさんは早いパが得意そう」、「Cさんの動きが音楽より早いのは肩の可動域が狭いからか」なんて思いながら同僚の動きを見てしまいます。
そんな具合なので、フィギュアスケートもどうしてもバレエ的な視線で見てしまいます。
例えば…
◆姿勢が気になる
演技中はもちろん、演技後リンクから出ていく時やキスクラで座っている時の姿勢もチェック。常に姿勢が良い選手は自分の中で好感度が大幅に上がります。
◆足元が気になる
上げた足がいわゆる鎌足だったり、軸足が内股だったりするとつい直したくなってしまいます。
◆動作の終わりが気になる
ジャンプの降り方、スピンの最後の1周、上げた手を下ろす時、動作の終わりの部分が丁寧だと演技全体の質が高く見えます。
◆音楽の使い方
スケートファンの方が時々使う「音ハメ」という言葉がどうも苦手です。が、音楽に合ってない振付も苦手です。ジャンプの種類とタイミングが音楽に調和しているのを見るとテンションが上がります。(例えば、テンくんの2016-2017シーズンのSP「ロミオとジュリエット」の3Lz-3Tの部分。あれは3F-3Tではなく3Lz-3Tだからこそ映える。)
◆つなぎの評価の謎
自然でない違和感のある動きの組み合わせを「つなぎが濃い」と評価する傾向にありますが、流れるような自然な動きの組み合わせの方が好きです。バレエで例えるなら、「トンベ パドブレ グリッサード グランパディシャ」という一連の動作を「トンベ パドブレ」の後に不意に逆方向にピケターンを入れてさらに逆方向にグランパディシャ(あくまでも例えです)…とすると難易度は上がるかもしれませんが見ていて落ち着かない…。やっぱり、流れの綺麗な振付が好きです。
と、スケートを観ていて、バレエとは違うんだな、感じる点をいくつか挙げました。
もちろん、どちらが良い悪いという話ではなく、先に触れたジャンルの知識や経験が後から触れるジャンルに対する見方にも影響してしまう、というだけの話です。
そして、それが自分がデニス・テンくんの演技が好きな理由でもあります。スコア上はそれほど評価されなくても、常に美しい演技を目指す姿勢―だからこそ、テンくんの演技は心に強く残るのだと思います。