踊るスケーター デニス・テン(2)
「踊る」という観点からデニス・テンくんを語るシリーズの続編です。
(1)で紹介した2013-2014シーズンのSP「死の舞踏」に続き、同じくらい推したいのが同シーズンのFP「お嬢さんとならず者」。
SPはテンくんの高い身体能力や音楽性など、天性の能力を前面に出したプログラム。
FPはそれに加えて、あのノーブルな雰囲気と、クラシック・バレエの素養が生かされていて、まるでバレエダンサーがスケート靴を履いて踊っているかのよう。
SPがどちらかといえばキャラクテール要素の強い振付なのに対し、FPはダンスールノーブル風。それぞれ演じ分けができるところがテンくんならでは。
では、今回も2013年11月アイス・チャレンジの動画より、高貴なならず者様の演技をご覧ください。
このシーズンのテンくんの演技は、前シーズンまでに比べると余分な力みや雑味がなくなり、とても洗練された印象を受けます。
そして、ならず者なのに上品で優雅。
3Loの後の流れが最高ですね。
FPもSP同様、この試合の後に振付がところどころ変更されているのですが、個人的には変更前の方がならず者感があって好きです。
演技後のテンくんの表情はクールですが、ガッツポーズ、そして、リンクの出口に向かう時に氷を両手で触っていたことから、演技に満足しているのがわかります。
B級大会なので、この時の演技をご存じない方が多いのはとても残念です。
この時の演技を今初めて知ったという方、一見の価値ありですので、ぜひ一度ご覧ください。