デニス・テン応援ブログ

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町田樹さんの語るデニス・テン「ザ・シルクロード」

年末といえば第九(交響曲第9番)、第九といえば町田樹さん…ということで、本日は12月19日に発売された「KISS & CRY SPECIAL BOOK 町田樹の地平」(東京ニュース通信社)に掲載されたコラム「解き放たれる身体 —— デニス・テン《ザ・シルクロード 》」について語ろうと思います。

このコラムは町田さん自身の執筆によるもので、ざっくりわけると前半はテンくんの経歴の紹介、後半は2014-2015年シーズンのシルクロードプロについての論評から成っています。

町田さんによると、デニス・テンの最大の魅力は「『慈愛に満ちた情熱』と『気品溢れる佇まい』が併存する格調高いスケーティング」であるとのこと。

なるほど、身体を大きく使い情熱的に動きながらも雑だったり大袈裟すぎたりせず、また、どんなプログラムでも上品にまとめながらも上品一辺倒ではないデニス・テンの個性をうまく表現したフレーズだと思います。

町田さんは、テンくんより3歳(日本の学年だと4学年)年上ですが、世界ジュニア選手権に初めて出場したのが2人とも2007年、グランプリシリーズ初出場がテンくんは2009年、町田さんは2010年であり実質的に同世代。ライバルでありながら、同じリンクで練習していた時期もあり親しい間柄であったと思われます。

また、今回のコラムの論評対象であるシルクロードプロが演じられた2014-2015年シーズンは町田さんにとってはラストシーズンでした。そのラストシーズンのグランプリシリーズはテンくんと2戦とも重なっており、特にフランス杯ではともに表彰台(テンくんにとっては初めてのGP表彰台)にも乗ったこともあり町田さんは練習・本番を通してこのプロを見る機会も多かったでしょう。

でも、そういった私情を挟むことなくあくまで客観的にこのプログラムを分析していて、とても興味深い内容となっています。

個人的には「第二部(略)クロワゼの角度で構成されたランジ姿勢から、イーグルを経て、エカルテの角度で天を仰ぎ見るまでの一連の動作がノーブルで美しい」という部分を読んで、町田さんわかってるなー!と思いました。

実はこのプログラムの中でここが一番好きなんです。デニス・テンらしいというか。

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(ちなみにこの「天を仰ぎ見る」ポーズは初戦のスケートアメリカの時はエカルテではありませんでした。)

町田さんによると、シルクロードプロは「テンの技術と知的感性が、ニコルの振付とシルクロードアンサンブルの音楽によって最大限引き出された傑作」とのこと。

このプログラムをまだ見たことがない方はぜひ一度テンくんの演技をご覧ください。そして、「解き放たれる身体 —— デニス・テン《ザ・シルクロード 》」を読んだうえで再度見ると、新たな発見が生まれるでしょう。

ついでに、同誌の町田樹Special Interview「フィギュアスケートとバレエの対話」を読むと、デニス・テンの演技がなぜ「美しい」「表現力がある」と形容されるのかがわかります。

スケーター デニス・テン、そして人間 デニス・テンへの愛情と敬意がたくさん込められたコラムを執筆して下さった町田さん、そして掲載して下さった「KISS & CRY」関係者様、本当にありがとうございます。

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