デニス・テンと中国杯
グランプリシリーズ3戦目、今年はフィンランドでしたが、昨年までこの大会は中国で行われていました。ってことで今回は中国杯について。
テンくんにとって初めてのグランプリシリーズ出場は2009年の中国杯。当時16歳、男子選手の中では最年少でした。
そして2度目は2013年。世界選手権で銀メダリストとなり、グランプリシリーズでの活躍も期待される中、初戦のスケートアメリカを怪我と感染症により欠場。
次戦の中国杯がこのシーズンの初戦となりました。
このシーズンのショートはサン=サーンス作曲「死の舞踏」、フリーはショスタコヴィチ作曲「お嬢さんとならず者」。振付はいずれもローリー・ニコル氏。
このショートプログラムはデニス・テンくんの能力を最大限生かしたローリーの傑作だと思います。ジャンプのタイミングが音楽に合っていて気持ちがよい。(といっても、この中国杯ではコンビネーションが抜けましたが。)
ジャンプもスピンもステップも競技として必要だから入れているという感じではなく、音楽の流れの中で自然に配置されているのでバレエやダンスを見ているような感覚になります。
ジャッジ前でピタっと止まってポーズを決めるのもカッコイイ。(ジャッジ席に近すぎてジャッジの方がビクッとしてますけど…。)
フリープログラムの「お嬢さんとならず者」はテンくんからプログラムの発表があった時から色々不安でしたが(だって、あのデニス・テンが「ならず者」ですよ…)、この時の演技で不安は一掃されました。
「お嬢さんと高貴なならず者様」なんて言われたりもしましたが、エレガントで紳士的ながらもやんちゃな面もあるテンくんにとてもよく合ったプログラムでした。
暫定1位の表示が出てホッとしたのかキャロルコーチに甘えるテンくん。結果はショート4位、フリー3位、総合4位。
そして、エキシビションにも招待されました。
ロビン・シックの「ComplicatedEverything I Can't Have」、振付はステファン・ランビエール氏。
このプログラム、テンくんにしか滑りこなせないと思うんですけど、どうでしょう?身体能力の高さにひたすら驚きます。
そして、この衣装!かっこいいんですけど、素材が何なのか、どうやって着るのか、色々と気になる衣装でした。
余談ですが、このプログラムといえば、アイスチャレンジのエキシビションのフィナーレの時に、安藤美姫さんが隣にいたテンくんのこの衣装に興味津々で「この衣装どうなってるの??」と訊いているらしき様子が映っていたのを思い出します😊