デニス・テンとスケートアメリカ
グランプリシリーズが始まりました。
デニス・テンくんは2009年シーズンからグランプリシリーズに参戦。
アメリカ、カナダ、ロシア、中国、フランス、日本、すべての大会に出場してきました。
その中でも最も多く招待されたのがスケートアメリカ。
2010、2011、2013~2016年、計6回。とはいえ、そのうち2013、2016年は怪我で欠場しているので、出場は4回です。
テンくんはグランプリシリーズ出場9年間のうち欠場したのはこのスケートアメリカの2回のみ、フリーで5回も転倒したのも2010年のスケートアメリカ…てな具合で、いまいち実力を発揮できないことが多い大会でもありました。
とはいえ、毎回素晴らしい演技で楽しませてくれました。
今日は、その中から2011年のスケートアメリカの演技動画をご紹介します。
ショートはラフマニノフ「幻想的小品集 第1曲悲歌」、フリーはピアソラ「アディオス・ノニーノ」、ともに振付はローリー・ニコル氏。
当時18歳。この時期のテンくんは体型変化も落ち着いてきて、キャロルコーチのもとスケーティング技術も向上。のちにロシアンスタイルと北米スタイルのいいとこどりと評されるデニス・テンスタイルがはっきりと見えるようになるのはこの頃から。
演技スタイルはすっかりシニアの選手になったものの、アップになった時の顔の表情はまだあどけなさが残っていたり、そのアンバランスさがこの時期のテンくんの演技の魅力にもなっていると思います。
そして、エキシビション。おそらくシニアの主要大会で初めてのエキシビション。
それが当ブログで何度もご紹介している「ニュー・シネマ・パラダイス」(ステファン・ランビエール氏振付)です。
身体全体を使った躍動感あふれる情熱的な演技は何度見ても圧巻。エキシビションに招待されたくさんの観客の前で演技ができることが誇らしくて嬉しかったんだろうな、というのが表情から伝わってきて、見ているこちらも幸せな気持ちになります。
そして、また動画をリピートするのでした…。